モモラボ|レアアース Vol.3なぜ日本は南鳥島の海底に未来を託したのか
ニュースを見て、思わず声が出た。
「え、南鳥島の海底泥引き上げ、ほんまに始まった?!」
レアアースの話は、今までに2本書いてきたけど
だからこそ分かった。これはただワクワクするだけのニュースじゃない。
日本がここまで追い込まれた理由を、ちゃんと知る必要があると思った。
南鳥島のニュースを見た日
正直、ニュース見た瞬間、声が出た。
「え、ちょっと待って💦
南鳥島の海底泥、ほんまに始まったんやけど……!😲」
日本政府が本気で調査。
深海から海底泥を引き上げる実証実験。
いやいや、これ、
前にブログで書いたやつやん。
「海底泥は取り出すのがめちゃくちゃ大変」って
モモちゃんと散々話した、
あのプロジェクトやん。
机上の話ちゃう。
研究の話ちゃう。
「いつかできたらいいね」それもちゃう。
今、始まった。
今、まさに動き出した。
そらもう、興奮するしかないや…ん?
これ絶対続き書かなあかんやつや…ん?
って……思ったんやけど。
なんか、ちょっと引っかかっ…た?
このタイミング…もしかして
なんか日本焦ってる?追い込まれてる?
そんなことを考えてるうちに時間は過ぎて…
そんな時に見たのが、
Taikiさんのレアアース解説動画。
ここでやっと気づいく。
「すごい技術が始まった」で終わる話ちゃうって。
レアアースを巡って、
世界で何が起きてきたのか。
どんな犠牲があって、
日本は何を学んだのか。
それを知らんままワクワクだけで語ったらあかん話。
最初のニュースを見た時のあの高揚感も、
時間が経って冷静になった今の緊張感も、
どっちもホント。
ちょっと時間差ができてしまったけど、今回は、
あの日の「いよいよ始まった!」という興奮と、
今だからこそ見えてきた
「そんな単純な話じゃなかった」という現実を、
一緒に書きたいと思った。
レアアースってナニ?
──ここまでの話を、少しだけ整理
レアアースは、
スマホやEV、AI、半導体といった
最先端技術を“成立させる側”の材料。
主役ではない。
けれど、これが無ければ
性能そのものが成り立たない。
ここで、
一つだけ大事な点を確認しておくね。
レアアースは、
中国にしか存在しない資源ではない。
世界中に分布してる。
ただし――
「使える形にする」工程まで含めると、
話は一気に変わっちゃう。
この部分については、前のモモラボでも書いてきた。
そして今回の記事は、その先のお話。
レアアース覇権を握った国、中国
レアアースは、中国にしか存在しない資源でなく、
世界中に分布してる。
それでも中国が「レアアースの覇権」を握るに至った理由って、
採掘量の多さじゃない。
本当の分かれ目は、「掘る」ことじゃなくて「精製」。
レアアースって、鉱石や海底泥の中にごく微量ずつ混ざってる。
使える形にするには👇
- 濃縮
- 種類ごとの分離
- 不純物を徹底的に取り除く
この手間とコストのかかる工程が必要。
そしてこの精製過程では、重金属を含む有害な廃棄物や、放射性物質が発生。
ここが、多くの国にとって「割に合わない領域」。
環境規制が厳しい国ほど、処理コストは跳ね上がって管理責任も重くなる。
結果、採れる国はあるのに、続けられる国は限られる。
中国はその隙間を埋める形で、採掘から精製まで一体化、世界の供給を担う立場へと進んでいった。
「安さ」の裏で、何が起きていたのか
日本みたいに
環境規制が厳しい国の場合👇
🔴処理にお金がかかる
🔴管理に時間がかかる
🔴利益が出にくい
だから多くの先進国は、だんだん精製から手を引いた。
一方で――
🔴国の方針が強く
🔴環境破壊を後回しにできて
🔴圧倒的な量を低コストで処理できた国
一党支配の体制下である中国が「世界のレアアース工場」になっていったのは、決して偶然じゃなかった。
「がんの村」と呼ばれた場所で起きていたこと
レアアースが「安く」「大量に」供給されるようになった裏側で広がっていった
別の現実。
中国では、
レアアースの採掘や精製が本格化した1980年代以降、
精製の過程で出る有害な重金属や、ウランや、トリウムなど
放射性物質を含む排液による汚染が、 少しずつ、国土に蓄積。
はじめは奇形の家畜が生まれるようになり、やがて一部の地域で、
がんの発症率が極端に高い集落が現れ、「がんの村」と呼ばれるようになった。
そしてこの言葉は――
中国国内では、社会不安を招くとして、規制。使うことを禁止される。
その後2013年、中国政府はついに「がんの村」と呼ばれる地域の存在を公式に認め、全国で 247か所 に及ぶと公表。
ただし、これら多くの事例は、1980年代から2010年ごろまでの、
環境対策が十分と言えなかった時代の話だそう。
現在では環境規制も強化、より安全側に配慮した形へとシフトしていると言われる。
――とはいえ。
一度、深く汚染されてしまった土地は、
もう元には戻らない。
- ウラン238:約 44億6800万年
- トリウム:約 140億500万年
コレ、 私たちの時間感覚ではほぼ 「永久」って事 。
救いは、これらの物質は重くて、遠くまで拡散しにくい性質がある事。
太平洋の彼方まで広がる、という性質のものではないらしい。
それでも、やっぱり言いたいのは…その土地で生きてきた人達の暮らしが、
もう 元に戻る事はないって事。
【やらかしたのは中国だけじゃない】
- 水俣病(熊本県水俣市周辺・鹿児島県不知火海沿岸)
- 新潟水俣病(第二水俣病、新潟県阿賀野川流域)
- イタイイタイ病(富山県神通川流域)
- 四日市ぜんそく(三重県四日市周辺、コンビナートによる大気汚染)
日本もかつて、高度経済成長の中で過ちを犯した過去がある。
言いたいのは「どこの国が悪い」とかじゃない。
今も人は豊かさや、便利さを追及して追い求めてるけど
私たちは何かを見落としてるんだと思う。
便利さと引き換えに犠牲にしてる物があって、
でもまだそれにみんな気づいてなくて……
既にその代償を支払ってる気がしてるのは私だけ?
中国一国依存への危険性
―2010年、尖閣諸島沖の出来事
2010年。
尖閣諸島沖で、中国の漁船と日本の巡視船が衝突する事件が起きた。
日本は船長を拘束、 これに中国が強く反発した。
直後、日本へのレアアース輸出が事実上止まった。
正式な「輸出停止宣言」があったわけじゃない。でも理由も示されず、
結果として日本に届かなくなった。
でもこの事件。「中国が悪い」と単純に言うつもりもなくて、
あの人たちからすれば、自国の領土だと信じてきた場所。
そう教えられて育った人たちにとっては、自分たちの領土を守っただけだったのかもしれない…。
国が違えば、正義も違う。
……それでも。
このとき日本は、はっきりと突きつけられた。
レアアースという重要な材料を、たった一つの国に握られている現実。
政治的な出来事ひとつで、産業の根っこが揺らぐ。
これは外交の問題というより、生活と経済の問題。
この出来事をきっかけに、日本は考え始めた。
「安いから」「今まで大丈夫だったから」それだけの理由で、一国に頼り続けていいのかと。
中国を責めたいわけじゃない。でも、依存していた側が無防備だった
その事実だけは、否定できなかった。
ここから日本は、「止められても困らない国」になるために、
大きく舵を切ることになる。
日本が選んだ「三段階戦略」
尖閣諸島の出来事をきっかけに、はっきりと気づいた日本。
「もし、また止められたらどうする?」
感情論じゃなく、現実として考えないといけない問題だった。
そこで日本は、中国一国に頼らないための道を、
三つの段階に分けて進める。
①短期の対策:調達先を分ける。
オーストラリアで掘り、マレーシアで精製するルートを整え、
中国への依存度を少しずつ下げていった。
②中期の対策:いわゆる「都市鉱山」。
使い終わったモーターや電子機器からレアアースを回収し、
「掘らない資源」を増やす取り組み。
③長期の対策:日本自身の資源を持つ。
簡単じゃない。コストもかかる。時間もかかる。それでも、「もし止められても困らない」ためには、避けて通れない道だった。
日本がこの三段階戦略を選んだのは、派手な勝負に出たからじゃない。
同じ失敗を繰り返さないため。それだけだった。
希望いっぱいの南鳥島
ちょっとここまで、真面目臭すぎたよね😅💦私もびっくりで真面目すぎて疲れちゃったよ。😅ここからは、私が大好きな希望の話やから、いつもの私で行くね。😊
日本がたどり着いた答えは、
めちゃくちゃ険しい地道な道。
一発逆転でもないし、
すぐに結果が出る話でもない。
水深5000メートル以上。
引き上げるだけでも大変で、「そこまでしてやる?」
って思う人もいるかもしれない。
でも私はコレ、すごくキラキラした未来を感じた。😊
そして、調べていくうちに、
だんだん見え方も変わってきた。
南鳥島の海底泥は、これまで問題になってきた
放射性物質を、ほとんど含まない。
誰かの土地を汚して、誰かが病気になって、
その上で成り立つ資源じゃないって事。
これってほんとスゴイ奇跡で感動❣️😊✨✨✨
もちろん、簡単な話じゃない。
お金もかかる、時間もかかる、
うまくいくって100%の保証もない。
でも「もう同じことはしたくない」って思った結果が、
この選択やったんやと私は信じてる。😊✨
過去は変えられへんけど、繰り返さない。
南鳥島の宝は、まだ確定じゃないけど、未来を諦めてない証拠❣️
単純やけど、私はそういう話がやっぱり好きやな❣️😊✨✨✨
少し長い記事になりましたが、
ここまで読んでくれてありがとうございます。🍄
📘 レアアースシリーズを最初から読む
▶ モモラボ|レアアース Vol.1南鳥島の海底で眠る未来の宝をやさしく解説
Vol.1から読むと、全体像がより見えやすくなります。😊
📝 モモちゃんからひとこと
モモちゃんは科学とお金を楽しくつなげてお話してるけど、
万能の研究者でも専門家でもありません😅
のぼるちゃんも“一緒に未来を学び中”の気持ちで書いています。
だから、気になった方はぜひ
科学ニュース・政府発表・研究機関の資料などでも裏どり
してみてね✨
いっしょに未来のこと、ゆっくり学んでこ〜🐰💕
